食い物処明楽

ヤマシタトモコの描く漫画はとても良い内容の作品がほとんどです。
現在少女漫画だけではなく青年漫画も執筆しているのですが、彼女が特に得意なのはなんと言ってもBLではないでしょうか?
BLというのは基本的に読む人を選ぶのですが、読む人が絞られていますので内容も大体偏りやすい分野となっています。
美少年や美男のキャラクターがいるかどうかという内容も重要ですし、1話限りの作品が多いです。
ですのでどうしてもあまり濃い作品でなくても良いという気持ちになっている人が多かったのです。
しかしヤマシタトモコさんの作品によってこのような定説は覆されることになります。
BLを題材にしつつ登場キャラクターの感情なども盛り込んだBL作品となっているのです。
くいもの処明楽ではイケメンやセレブな男性が搭乗をするというわけではありません。
30代の居酒屋の店長とその居酒屋で働いているアルバイトというありきたりな人が登場する作品となっています。
ありきたりな人を登場させ、そこから話を盛り上げるというのはとても大変です。
さらにBLの場合は読んでいる人は萌えを求めているのですが、ありきたりな生活をしている人で萌えを表現させるというのも非常に難しいものです。
ですがヤマシタトモコさんはあえてこの人物達を使ってBLを作り出しています。
感情や動作などを細かく表現しながら、なおかつ読みやすいように、そして伝わりやすいようにセリフを入れていくという作品となっています。
この作品と同じく収録されているフォギー・シーン共にかなりの完成度となっていますのでBLファンの方だけではなく、今までBL作品を読んだことが無いという人にも読んでもらいたい作品となっています。
この作品の何が一番印象に残ったかですが、最後に傷つくだけ傷つけて後に続くようならストとなっているシーンが非常に印象に残りました。
人間の感情を上手に表現している作品ですね。

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